JSAMC日本小動物医療センター

INTERVIEW –動物看護師-

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総合診療科 三木

01

三木さんは、一度転職されたあと日本小動物医療センターに戻っていらっしゃいました。その経緯を教えていただけますか?
大学で動物看護を学んでいたときから「重症の子たちを看ていきたい」と思っていたので、二次診療を専門にしている当センターに入職を決めました。3年ほど働いて知識も技術もそれなりに身に付いてきたら、今度に「ここの来る前の子たちは、どう過ごして来たのだろう?」と知りたくなりました。そのため都内の一次診療の動物病院に転職。結婚、出産、育児休業をはさんで、約5年働きました。仔犬や仔猫から3〜4歳になるまでの経過をみて、ご家族様とのコミュニケーションも経験して、やはり状態の良くない子たちに集中して向き合いたいと思い、二次診療の現場にもどってきました。

02

現在は、時短勤務をされているそうですね。
まだこどもが小さいので、いまは時短勤務をしています。お子さんのいるスタッフはほかにもいますので、わたしだけが特例というわけでもなく育休や時短勤務などの制度はきちんと運用されているのだと思います。実際、現場でも、こどもが体調を崩したりして突然休むことになっても「大丈夫だよ」と快くカバーしてもらえるので助かっています。

03

総合診療科では、どのような仕事をなさっているのですか?
総合診療科の看護師は外来と入院に担当がわかれているのですが、わたしは入院の患者さんを担当しています。治療はもちろん、その他身の回りのことを全般的に看ています。必要な治療はすべて済んでいるのかチェックをし、食事、排泄、リハビリ、シャンプーなど、仕事の内容は様々です。緊急で運ばれてきた「いつ息が止まってもおかしくない」というレベルの子も日常的に入院しており、酸素室でモニター管理をしながら、タイマーをかけてこまめにチェックするといった、シビアな管理が求められることもあります。

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まさに「命を預かる」仕事ですね。
当センターで働いていると、ほかの病院にくらべて死に立ち会う機会は多くなります。「動物が好き」だからこそ、つらくなる場面があります。そうならないように必死で看ているし、急変に気付けるように、「ここでなにか見落としがあったら」という緊張感を常に持って働いています。立ち上がることもできず、意識レベルの低い状態で入院した子が、元気になってご自宅に帰る日を迎えられた時は、本当にこの仕事をやっていて良かったと思います。

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それでも、残念ながら回復が見込めない子もいると思います。そのようなときは、どのように対応していますか?
痛みやつらさ、苦しさを最大限に軽減できるように、と思って看ています。動物はナースコールをしたりことばで伝えたりすることはできませんが、居心地が悪そうにしていたり、呼吸が荒くなっていたり、さまざまなシグナルを出してくれます。それをしっかり拾って、その子にとって大切な一分一秒をより穏やかに過ごしてもらえるように全力でサポートしています。

06

三木さんは一次診療の現場も経験なさっています。どのような働き方だったのですか?
人手が少ないこともあり、すべての仕事をやっていました。受付や電話の応対をして、カルテを出して、問診をして、もちろん診察や治療のサポートもしますし、入院している子のケアもします。状態のよくない子が入院していても、目の前のご家族様と話していれば、中断して様子を見に行くこともできません。面会にいらしたご家族様と話すときなどは、一次診療の病院で働いた経験が糧になっていると思います。

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最後に、今後の目標をお聞かせください。
「急変に気づくのが遅れた」という事態を起こさないようにするのが目標です。入院の子も外来の子も同じ場所にいますから、担当外の部屋にも注意を向けて「あれ? この子、なんかおかしいよ」とすぐに気づけるような体制にしていきたいです。若いスタッフたちとも、わたしが今までに看てきた経験をもとに、「こういう病気は、こういう状況になって、こういう可能性もあるから気をつけてみていこう」と情報を共有しながら、ひとつでも多くの命を救っていきたいと思っています。

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